環境への取り組み
日本不織布協会では、環境問題に関するさまざまな取り組みについての協議、啓発活動、情報発信を行っております
1.組織および活動内容
当協会では、環境委員会および2つの部会が連携しながら、さまざまな環境問題に対して、活動を行っています。
2. 不織布と環境
さまざまな不織布製品が、環境問題の対策のために活躍しています。
(1)環境問題への対策に寄与する不織布製品
製品分野 | 機能 |
エアーフィルタ、液体フィルタなど | 空気・水の浄化および有害物質の除去 |
ジオシンセティック | 国土環境の保全と災害復興 |
防音、断熱、防水、結露防止用資材など | 居住環境の整備 |
防護衣料、マスク、ワイプスなど | 感染防止および有害物質からの防護 |
育苗ポット、プランターなど | 廃棄衣料の不織布製品としてのリサイクル |
電池セパレータ | 環境対応車であるHVの二次電池の機能保持 |
(2)環境に負担が少ない生産工程
- 織物や編み物と比べてエネルギー消費量が少ない(※)
不織布は繊維をシート状にした後、接着剤や熱、針などで直接的に布状にするため、糸を織ったり編んだりして布を構成する織物や編物に対し、より製造工程が短くなります。そのため、エネルギー消費量および二酸化炭素の排出量を抑えることができます。
※ 注:繊維の種類、繊維長、繊度が同じ原料を用いた場合
- 染色工程が不要な製品が多い
不織布は産業用途での使用が圧倒的に多いため、無地物が多いのが特徴です。また色物であっても、原着の使用により染色工程を必要としない場合も多いため、染色による環境負荷を抑えることができます。
(3)生産現場での取り組み
不織布の生産現場では、収率の向上や廃棄物の削減を目指し、生産の開始および終了時のロス削減、カットロス、不良品、長期保管在庫製品の削減、使用エネルギーの削減などの取り組みが行われています。
3. サステナビリティに対応する繊維技術
近年、生分解性繊維やバイオマス資源を原料とする繊維を使用した不織布のお問い合わせや開発のご要望が増えています。
サステナビリティに関する原料の情報に関しましては、経済産業省が作成した「繊維技術ロードマップ」の以下のページをご参考ください。
P23 4. 技術マップ ③サステナビリティに対応する繊維技術
P28 5. 個別技術のロードマップ ④繊維to 繊維リサイクル技術の実用化